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古代民主政

古代民主政

アテネ・スパルタ・ローマから中世に関して、主に古典を中心に。

☆プラトン『国家(上下)』藤沢令夫(訳)、岩波文庫(青)、岩波書店。
☆プラトン『ソクラテスの弁明・クリトン』久保勉(訳)、岩波文庫(青)、岩波書店。
  (プラトンの著作はこれ以外にも数種の邦訳がある。)
☆アリストテレス『政治学』山本光雄(訳)、岩波文庫(青)、岩波書店。また牛田徳子(訳)、京都大学学術出版会。
☆ハンナ・アレント『人間の条件』志水速雄(訳)、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994。Hannah Arendt,The Human Condition.
☆トマス・モア『ユートピア』平井正穂(訳)、岩波文庫(赤)、岩波書店、1957。Thomas More, Utopia.
◎塩野七生『ローマ人の物語』新潮社。単行本: I〜XV巻、文庫本: 1〜43巻。
  全体の流れを把握するため・さまざまなエピソードを知るためには向いているし、文章的にもやさしいので面白く読めるが、あくまで小説であり、特に近年の研究水準は反映していないのでその点には注意すること。別名、ローマ史の司馬遼太郎。
◎澤田典子『アテネ民主政:命をかけた八人の政治家』選書メチエ、講談社、2010。
△マティアス・ゲルツァー『ローマ政治家伝』(1 カエサル・2 ポンペイウス・3 キケロ)長谷川博隆訳、名古屋大学出版会、2013(3巻未刊)。
△山内進『掠奪の法観念史』東京大学出版会、1993。

近代民主政

近代民主政

市民革命の時代から、レッセフェールとその批判まで。

☆アレクシス・ド・トクヴィル『旧体制と大革命』小山勉(訳)、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1998。
  (講談社学術文庫版(『アンシァン・レジームと革命』井伊玄太郎(訳)、講談社、1997)もあるが、翻訳に問題があるのでお薦めしない。) Alexis de Tocqueville, L'Ancien Régime et la Révolution.
☆アレクシス・ド・トクヴィル『アメリカのデモクラシー 第1巻(上下)』松本礼二(訳)、岩波文庫、2005。
☆アレクシス・ド・トクヴィル『アメリカのデモクラシー 第2巻(上下)』松本礼二(訳)、岩波文庫、2008。
  (講談社学術文庫版(『アメリカの民主政治(上中下)』井伊玄太郎(訳)、講談社、1987)もあるが、翻訳に問題があるのでお薦めしない。)Alexis de Tocqueville, De la Démocratie en Amérique.
◎河合秀和『トックヴィルを読む』岩波セミナーブックス、岩波書店、2001。
◎宇野重規『トクヴィル:平等と不平等の理論家』選書メチエ、講談社、2007。
△ハンナ・アレント『革命について』志水速雄(訳)、ちくま学芸文庫、筑摩書房。Hannah Arendt, On Revolution.
◎樋口陽一『自由と国家: いま「憲法」のもつ意味』岩波新書、岩波書店、1989。
○有賀・大下・志邨・平野(編)『世界歴史体系 アメリカ史(1・2)』山川出版社、1993-4。
◎水谷三公『王室・貴族・大衆: ロイド・ジョージとハイ・ポリティックス』中公新書、中央公論社、1991。
◎塚田富治『政治家の誕生: 近代イギリスをつくった人々』講談社現代新書、講談社、1994。
☆アイザイア・バーリン『自由論』小川・小池・福田・生松(訳)、みすず書房、1971(2000新装)。(「二つの自由概念」を含む。) Isaiah Berlin, Four Essays on Liberty, including ``Two Concepts of Liberty''.
☆アダム・スミス『道徳感情論』水田洋(訳)、筑摩書房。
☆アダム・スミス『諸国民の富』大内・松川(訳)、岩波文庫、岩波書店。
☆シェイエス『第三階級とは何か』大岩誠(訳)、岩波文庫、岩波書店。
☆トマス・ペイン『コモンセンス』小松春雄(訳)、岩波文庫、岩波書店。
☆サン・シモン『産業者の教理問答』坂本慶一(訳)、世界の名著42、中央公論社。
☆プルードン『所有とは何か』(長谷川進(訳)『プルードンIII』所収、三一書房)。
☆カール・マルクス『共産党宣言』大内・向坂(訳)、岩波文庫、岩波書店。
☆カール・マルクス『ユダヤ人問題によせて・ヘーゲル法哲学批判序説』城塚登(訳)、岩波文庫、岩波書店。
☆エンゲルス『空想より科学へ』大内兵衛(訳)、岩波文庫、岩波書店。
△井上達夫『共生の作法: 会話としての正義』創文社、1986。正義と愛の関係について、特に第二章。

現代民主政

現代民主政

現在変貌しつつある民主政の行方について。および民主政論全体について。

△井上達夫(編)『新・哲学講義 7 自由・権力・ユートピア』岩波書店、1998。
  (井上の講義部分(および若干の補足)がほぼ次の書籍として刊行されている。)
◎井上達夫『自由論』(双書・哲学塾)岩波書店、2008。
○篠原一『ヨーロッパの政治: 歴史政治学試論』東京大学出版会、1986。
○大山礼子『国会学入門(第2版)』三省堂、2003 (初版1997)。
△千葉眞『ラディカル・デモクラシーの地平: 自由・差異・共通善』新評論、1995。
◎大屋雄裕『自由とは何か:監視社会と「個人」の消滅』ちくま新書、筑摩書房、2007。
◎大屋雄裕『自由か、さもなくば幸福か?:21世紀の〈あり得べき社会〉を問う』筑摩選書、筑摩書房、2014。
☆マイケル・ハウベン&ロンダ・ハウベン『ネティズン: インターネット、ユースネットの歴史と社会的インパクト』井上博樹・小林統(訳)、中央公論社、1997。Michael Hauben and Ronda Hauben, Netizens: on the History and Impact of Usenet and the Internet.
◎服部桂『メディアの予言者: マクルーハン再発見』廣済堂出版、2001。

独断による難易度ランク

入門書。あるいは新書のように一般の人が簡単に読めるレベルを念頭に置いているもの。
教科書。普通の人が勉強するときに読むもの。要努力。
研究書。基本的には読者としてプロの研究者を想定したもの。読みこなせば力は付く。
原典。難易度がどうこうではなくこういうもの。